saitama univ.

20年度報告書 ---具体的内容


 

実現に向けた実施体制

平成16年度より学長のリーダーシップの下,効率的な運営のため,総合研究機構,全学教育・学生支援機構,教育・研究等評価センターが設置され,機動的かつ戦略的なマネージメント体制は整えられている.本委託業務のマネージメント体制としては,総合研究機構,全学教育・学生支援機構,教育・研究等評価センター,および委託業務実施組織が一体となって,適切に遂行されるようにマネージメントされる. 教職員の体制としては,理工学研究科人間支援・生産科学部門および数理電子情報部門に所属する教職員の中から,工学部機械工学科,情報システム工学科,電気電子システム工学科のそれぞれの学科でものづくりやICT分野で教育に優れたプロジェクトを行っている教員を選抜し,本委託業務の担当教員とした.本委託業務担当教員は,各専門教育分野に関連した視覚情報と触覚情報を融合したVR環境を活用したものづくり教育とコミュニケーション能力の育成のための講義,実習,特別演習を行う. 本委託業務を遂行するのに欠かすことが出来ない実践的なものづくり技術分野については,現場での経験豊かな地元企業技術者等に非常勤講師等として参加してもらう.また,先進的な研究開発や質の高い指導を継続するために,ポスドククラスの本委託業務専任若手教員を採用し,最先端の研究開発・教育に従事するとともに,「バーチャルトレーニング実習」等の担当とした.

全体スケジュール

○委託業務拠点としてのタンジブル型仮想共有環境室の充実
工学部機械工学科,情報システム工学科,情報メディア基盤センターの教職員を中心として,本委託業務拠点を形成した.さらに,本委託業務の実習および教育支援事業を補助する非常勤スタッフを増員し,本委託業務の質を高めた.また,三次元立体視システムおよび力触覚呈示システムを組合せたタンジブル型VR環境等を整備し,専門教育と実習によるものづくり教育にタンジブル型VR環境を活用した体験学習を融合することにより,ものづくり知識と技能の獲得を効果的に行うことができる教育体系を構築した.本委託業務の教育実施計画,実施,実施内容の分析・考察し,年次ごとに報告書として纏めるとともに,次年度実施の改善に努めた.報告書は,地元企業や大学等に公表し,還元する.

○本委託業務を支援する情報基盤の充実
本学の教育研究および各種業務を支える情報基盤は,基盤ネットワーク及び基幹サーバシステム,教育研究支援システム,業務支援システムに大別できる.各システムは,それぞれ重要な役割を果たすが,基幹ネットワーク,教育研究支援システムは本委託業務の遂行に大きく関わる.本学では,平成19年度から本格稼動しており,安定運用,安全運用,先端IT基盤の提供を目標に新たな基幹ネットワークの運用のもと本委託業務は,先端IT基盤上に,これから開発するタンジブル型仮想共有環境システムにより,新たなものづくり教育体系を構築する.

○大学(学部)と地元企業との連携の充実
本学が持つ知識資源・技術資源と地元企業が持つ技能資源との間にインタラクティブな技術・技能交流ネットワークを形成し,本学学生はこの委託業務を通じて地元企業のもつ技能や企業ニーズを学びつつ,専門教育と実習によるものづくり教育にタンジブル型VR環境を活用した体験学習を融合することにより,ものづくりの知識と技能を効果的に学習できる体制を構築した.

本委託事業は,大学の“教員”と企業の“熟練技能者”が密接に連携し,鋳造,溶接,機械加工などのものづくり基盤技術の知識,技術・技能伝承法を身につけたものづくり技術者をバーチャルトレーニングと実習を融合したあらたな教育方法で育成する.派遣される学生には,派遣前に機械加工技術,素形材技術,技術・技能伝承法などに関する専門教育を十分に受けさせ,ものづくり基盤技術産業において熟練技能者から実践的な技術・技能を体得させる.さらに,派遣後は学内において,機械加工技術,素形材技術,技術・技能伝承法をバーチャルトレーニングと実習を繰り返し行うことにより,形式知・暗黙知・身体知を確実に内面化する.これらの知識と技能は,4年次の卒業研究においても,工学的な観点のみならず,企業ニーズも勘案した研究を行わせる.











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