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20年度報告書 ---委託業務の実績


 

実施日程

schedule

実績概要

平成20年度においては,大学の教員と企業の熟練技能者等が密接に連携し,バーチャルトレーニングと実習を融合した新たな教育方法により,以下のような項目について精力的に教育実践を行った.

  1. バーチャルトレーニング教材開発および教育実践

    前年度の準備・成果を踏まえ,平成20年度からは本格的な教育実践を行った.具体的には,ものづくり教育及びデザインレビュー教育のための教材開発及び機器改良を行った.機械工学実験Tにおいて「バーチャルリアリティ実験」(開講時期:後期,履修者数:107名)を新設し,バーチャルリアリティに関する基礎知識を学習させるとともに,バーチャルトレーニングの概念を理解させた.機械工学セミナーにおいて「バーチャルトレーニング実習」及び「バーチャルデザインレビュー実習」(開講時期:通年,履修者数:103名)を新設するとともに,機械工作実習(開講時期:通年,履修者数:112名)とも連携し,ものづくり技術・技能伝承法,バーチャルトレーニング等を実践した.本プロジェクトに関連した複数の専門教育科目において,ものづくり関連教育及びデザインレビュー関連教育を行い,一定の教育効果をあげた.


  2. インターンシップの実施

    「インターンシップ」(開講時期:集中・主として夏季休業期間,履修者数:14名)においては,川口市内の鋳造企業をはじめ各種企業においてインターンシップを実施し,派遣前に機械加工技術,素形材技術,技術・技能伝承法などに関する専門教育を十分に受けさせ,ものづくり基盤技術産業において熟練技能者から実践的な技術・技能を体得させた.さらに,インターンシップ派遣後は学内において,機械加工技術,素形材技術,技術・技能伝承法をバーチャルトレーニングと実習を繰り返し行うことにより,形式知・暗黙知・身体知を体得させた.


  3. 先行事例調査研究

    本事業と密接に係る国内先行事例調査研究を行い,教育実践成果の情報収集および意見交換を行った.また,ものづくり教育推進委員会の開催により,本プロジェクトの継続的な検討・改善を図った.


  4. 成果公開

    本事業に係るホームページにて成果を公開するとともに,日本機械学会等での教育実践成果発表,一般公開(平成20年11月8・9日,第1回彩の国未来創造フェア),新聞報道(平成20年5月16日,日刊工業新聞),テレビ放映(平成21年1月25日,BSジャパン)等を通じて広く公表した.本事業に対して,外部有識者による評価委員らをはじめとする多くの方々からよい評価を頂いた.

実施体制

本プロジェクトは,埼玉大学内の総合研究機構,全学教育・学生支援機構,教育・研究等評価センター,およびプロジェクト実施組織が一体となってマネージメントされた.

implementation

教職員の体制としては,理工学研究科人間支援・生産科学部門および数理電子情報部門に所属する教職員の中から,工学部機械工学科,情報システム工学科,電気電子システム工学科のそれぞれの学科でものづくりやICT分野で教育に優れたプロジェクトを行っている教員を選抜し,本プロジェクトの担当教員とした.本プロジェクト担当教員は,各専門教育分野に関連した視覚情報と触覚情報を融合したVR環境を活用したものづくり教育とコミュニケーション能力の育成のための教材開発を行い,講義,実習などの準備を行った. 本プロジェクトを遂行するのに欠かすことが出来ない実践的なものづくり技術分野については,現場での経験豊かな地元企業技術者等に適宜協力頂いた.

評価体制等

本委託業務については,埼玉大学教育・研究等評価センターにより教育内容,運営体制,実施体制等について評価を受けるとともに,自己点検としては,取組責任者と実施メンバーによる会議を適宜行い,状況を把握し,必要な改善を行った.さらに,国内の有識者による評価委員会を設け,年度ごとに報告書を評価委員に提出し,点検・評価をして頂く体制を整え,指摘された事項に対して改善を行う予定である.必要に応じて,評価委員には来学していただき点検・評価を受ける.これらを通じて,教育活動の状況を把握し,改善に努めた.

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